Hemp, Linen, and Spring Tailoring - Cover

Hemp, Linen, and Spring Tailoring


Beyond Warmth Choosing Wool with Style

今シーズン、NOAHではヘンプやリネンを用いたアイテムを豊富に展開しています。そのきっかけとなったのは、Co-Founder ブレンドン・バベンジンが出会った2つの印象的な生地でした。それぞれの素材はスーツへと落とし込まれ、26SSコレクションを象徴する存在となっています。そこで今回は、それらの生地が持つ個性と、ヘンプ、リネンという素材そのものの魅力について、彼に語ってもらいました。

偶然出会った、最もタフな生地

“2026春夏シーズンのコレクション製作にあたり、信頼する生地メーカーを訪ねる中で、私たちは偶然とても印象的な生地に出会うことができました。それが、今回スーツに使用しているヘンプキャンバスです。この生地は、私がこれまで見てきた中でも特に優れた耐久性を備え、あらゆる摩擦に耐えうるように作られていました。もともとヘンプを探していた訳ではなかったのですが、その頼もしさと、コットンやウールとは異なる奥行きのある素朴な風合いに惹かれ、この素材なら長く付き合える一生物のスーツを仕立てられるのではないかと思ったのです”

ヘンプ100%で織り上げた、イタリア製ファブリック。
糸は強度を高めるために三重に撚られており、
4万回以上の摩擦試験に耐える高い耐久性を備えている。

気負わず着られるホワイトスーツ

“タフな素材を使用して、神経質に扱わずとも長く着ることができる春夏向けのホワイトスーツを作るというのは、非常にNOAHらしいアプローチだと感じています。実際に服として仕立ててみると、形はトラディショナルなスーツでありながらも、生地の自然なドレープにより、どこか肩の力が抜けたようなムードを引き出すことができ、仕上がりにはとても満足しています”

Canvas Sack Jacket ¥169,400_BUY
Canvas Single Pleat Trouser ¥115,500_BUY

古くからワークウェアなど強度が求められるメンズウェアに使用されてきたヘンプキャンバスを、イタリアの歴史ある工場で仕立て上げたホワイトスーツ。高い強度を備えつつも、硬さやゴワつきはなく、着るほどに体に馴染んでいく。それでいて通気性と透湿発散性にも優れ、寒い時期には保温性を保ち、暑い時期には熱を逃すという天然の温度調節機能を兼備。シングルブレストのジャケットにワンタックスラックスという、クラシックなスーツの形状を踏襲しつつ、ジャケットにパッチポケットを採用することで、ほのかにワークテイストをプラスしている。

唯一無二のリネンファブリックとの出会い

“今シーズン、実はもうひとつ素晴らしい生地に出会うことができました。それは、起毛加工を施すことで、フランネルウールのような表情を持たせたリネンファブリックです。そうした質感のリネンは、私にとってもこれまで見たことがないものでした。リネンならではの通気性や耐久性に加え、フランネルウールさながらの洗練された佇まいが両立している点に、強く惹かれたのです”

100%リネンで織り上げた、イタリア製ファブリック。表面に軽く起毛をかけることで、なめらかな肌触りに仕上げている。使用しているリネンはGOTS認証を取得しており、繊維の大部分が有機栽培由来。

軽やかさと品を備えた、リネンスーツの新たな形

“この生地をどんなアイテムに落とし込むかを考える中で、やはり思いついたのはスーツでした。生地に混ざり込んだ節や柔らかなメランジ、そしてウールにも似た上品な光沢が、リネンスーツに新たな視点をもたらしてくれると感じたのです。オープンバスケット織りならではの重厚感がありながら、通気性も備えているため、様々な気候のなかで快適に着用することができます。良質な天然素材に共通する魅力ではありますが、この生地もまた、着るほどに豊かな風合いに育っていきます。着用を重ねていき、今後このスーツがどのように育っていくのかが楽しみです”

Flanneled Linen Single Breasted Jacket ¥176,000_BUY
Flanneled Linen Trouser ¥121,000_BUY

素材の持つ風合いを存分に活かすべく、デザインを削ぎ落としてソリッドにまとめ上げた春夏向けスーツ。先述のヘンプスーツと比較するとややジャスト目なフィッティングに調整しており、ジャケット腰部分のシェイプやスラックスの浅めの股上など、シルエットに細かなメリハリをつけることで全体としてモダンな印象に仕上げている。フランネルウールのような上品な表情を備えつつも、リネン100%なので暑い時期にも着心地は快適。

Tips:ヘンプとリネンの違いについて

混同されがちなヘンプとリネン。どちらも通気性や吸湿性に優れた植物由来の素材であるものの、原料となる植物と、風合い・強度・見え方は大きく異なります。

ヘンプは麻の一種である「大麻草」の茎から取れる素材。繊維が太く強度が高いのが魅力で、古くからワークウェアのようなタフさが求められるウェアに使われてきた。リネンに比べるとやや無骨でラフな表情なのが特徴で、着込むほどに柔らかくなり、身体に馴染んでいく。

リネンは麻とは似て非なる植物である「亜麻」という植物の茎から取れる素材。ヘンプに比べると繊維が細くしなやかで、上品な光沢が出やすいのが特徴。シャツやジャケット、スーツなど、通気性と品の良さが求められる夏のリゾートウェアやフォーマルウェアに使われることが多い。

“ヘンプもリネンも、コットンに比べればまだまだマイナーな素材です。それでも私たちが使っているそれらの素材に対して、共感し、商品を手に取っていただける方は、きっと生地に対して洗練された理解を持つ人なのだと思います。ここで言う洗練とは、派手さや気取った感覚のことではありません。品質や用途をきちんと見極められる、本質的な理解のことなのです”
ーブレンドン・バベンジン

上述のスーツ2種の他にも、今シーズンはリネンを使った
アイテムを多数ご用意しています。
最後に、ウールとの混合素材、
リネン混のコットンシアサッカー生地を使用した
シリーズをご紹介します。

Yarn Dyed Plaid Wool/Linen

Content: 51% Wool, 49% Linen 
Origin: England

1910年創業の英国ヨークシャーにある老舗ミルで織り上げられた、ウール/リネンの混合ファブリック。多色使いのプレイド柄を採用しつつも、先染め糸を使用することで生地全体に奥行きが生まれ、どこか落ち着いたムードにまとまっている。ウールの防臭機能、吸湿機能に加え、リネンが持つ強度と通気性を兼ね備えた、まさに「良いとこ取り」の春夏向け素材。

Linen Varsity Jacket ¥99,000_BUY
Linen Plaid 6-Panel ¥16,500_BUY
Linen Plaid Tie ¥19,800_BUY

Yarn Dyed Tartan Seersucker

Content: 72% Cotton, 28% Linen
Origin: Italy

1952年創業の老舗ファブリックメーカーに依頼をかけて製作した、イタリア製のシアサッカー生地。先染め糸を使用したタータンチェックの繊細な柄出しは、クラフツマンシップの賜物。通気性に優れたシアサッカーにリネンをブレンドすることで、さらにドライな着心地を実現している。

Seersucker Tartan Sport Jacket ¥143,000_BUY
Double-Pleat Seersucker Short ¥44,000_BUY
Seersucker 4-Panel ¥17,600_BUY