
世界各国でより良い素材のニットウェアを探求してきた私たちは、今シーズン、スコットランド産の「シェットランドウール」、アイルランド産の「ドネガルウール」、そして英国産ウールを用いた「フィッシャーマンニット」という、3つのニットシリーズを展開します。これまでも同様の素材を使ったアイテムをリリースしてきましたが、今季はさらに季節との調和を意識しながらブラッシュアップしました。シェットランドウールのシリーズにはアーガイルパターンを、これまで単色展開だったドネガルシリーズにはマルチカラーを、そしてフィッシャーマンシリーズにはクルーネックカーディガン型を新たに採用。伝統を重んじながらも、今のムードをまとったフレッシュなラインナップとなっています。そこで今回は、これらのアイテムの原料となるウールの特徴や起源を掘り下げ、アップデートポイントとともにご紹介します。ぜひ、好みやスタイルに合わせてお気に入りの一着を見つけてください。

シェットランドウールとは、スコットランド北部のシェットランド諸島に生息する羊から採取されるウールのことを指します。シェットランド諸島は一年を通して気温が低く、強風が吹き荒れる過酷な環境です。さらに、植物が育ちにくい土壌のため大型動物が十分な栄養を確保しづらく、生息条件としても非常に厳しい地域と言えます。
こうした環境下で生き残るため、シェットランドシープは少ない食料でエネルギーを維持できる小型で丈夫な体へと進化しました。この小型化の過程で毛の繊維も細くなっていき、柔らかく弾力のある毛質へと変化。その結果「軽くて暖かい」という特性を持つシェットランドウールが生まれました。また、シェットランドシープは体が小さいため、1頭から採取できる羊毛の量も多くありません。そのため、シェットランドウールは希少性の高い素材として扱われています。
Classic Shetland Sweater
シーズンごとにカラーを変えて展開している定番のクルーネックニットを、今季はオリーブとブラウンの2色でご用意しました。スコットランド産の高品質なシェットランドウールをポルトガルの工場においてフルファッション(立体編み)仕立てで編み立てています。着込むほどに柔らかさが増し、風合いが豊かに変化していくのもシェットランドウールならでは。長く愛用することでさらに魅力を実感できる一着です。
Classic Shetland Sweater ¥36,300_BUY
Shetland Cardigan
今シーズンは、シェットランドウールの魅力を生かしながら遊び心を加えたアイテムもご用意しました。そのひとつが、もともとウィメンズ向けにデザインされたシルエットをベースにしたこちらのカーディガン。カラーは、シェットランドウールならではの発色の良さが際立つ鮮やかなピンクと、スタイルを引き締めるシャープなネイビーの2色展開。着るほどに風合いに味わいが増し、愛着が湧く一着に仕上がっています。
Argyle Shetland Cardigan
今季は、シェットランドウールを使用したVネックカーディガンも制作。高度な技術が求められるインターシャ編みによって、一枚仕立てで緻密なアーガイルパターンを表現しています。全体はアースカラーでまとめながらも、シェットランドウール特有の美しい発色がアクセントとなり、奥行きのある表情を演出。。クラシカルでありながらほどよく現代的なムードをまとった一着に仕上げています。

ドネガルニットは、アイルランド北西部・ドネガル州で作られる伝統的なウール素材です。古くからツイードの産地として知られるこの地域では、ニットにもツイードの文化が息づいており、太めの編み地やメランジ調の色合い、そして随所に散りばめられたさまざまなカラーのネップが特徴として受け継がれてきました。
ドネガルニットに混ぜ込まれるネップは、空や海を思わせるブルー、草原のようなグリーン、さらにはワインレッドやイエローなど実に多彩。シェットランドウールに比べるとやや粗野な質感のウールに色鮮やかなネップが加わることで、ドネガル地方の豊かな自然や風景を思わせる素朴な表情が生まれます。今季のNOAHでは、このドネガルニットをさまざまなアプローチで取り入れ、シルエットやカラーリング、柄使いに変化を持たせた4型のニットをご用意しています。
Striped Donegal Sweater
まずご紹介するのは、マルチカラーのストライプパターンを採用したクルーネックニットです。ブラウン、ブルー、イエロー、ワインレッド、パープルといった多彩なカラーパレットを用いながらも、ドネガル特有の素朴な風合いと随所に散りばめられたネップによって、落ち着いた印象に仕上げています。ジーンズやツイルパンツ、スウェットパンツまで、幅広いボトムスと好相性の一着です。
Striped Donegal Sweater ¥44,000_BUY
ラグビーシャツをはじめとするクラシックなスポーツウェアのムードを取り入れた、太いボーダーパターンが特徴のクルーネックセーター。全体をブルートーンでまとめることで、ドネガルヤーン特有の温かみはそのままに、よりクリーンで洗練された印象に仕上げました。また、袖口や裾のリブをミニマルに設計することで、全体のシルエットにもすっきりとした上品さをプラス。素材の素朴さとモダンな佇まいが共存するバランスの良いニットです。
Striped Donegal Sweater ¥44,000_BUY
Shaker Donegal Cardigan
ローゲージで編み立てた平畝によって、奥行きのある表情を生み出したVネックカーディガン。前面ポケットなど、一般的なカーディガンに見られるディテールをあえて排したミニマルなデザインが特徴です。カラーは深みのあるパープルのみ。今季NOAHが提案するスモーキーなトーンのアイテムとも相性が良く、スタイリングの幅を広げてくれる一着です。
Shaker Donegal Cardigan ¥41,800_BUY
Donegal Sweater Vest
今季は、これまで取り組んでこなかったベストも新たにラインナップしました。クラシックなVネックタイプを採用しつつ、オリーブベースのウールにイエロー、ブルー、ワインレッドのネップを散りばめることで、温かみと遊び心を兼ね備えたバランスに仕上げています。シャツやジャケットのインナーに挟めばクラシカルに、ロングスリーブTシャツに重ねればストリートライクにも着こなせる万能アイテムです。

最後にご紹介するのは、フィッシャーマンニットです。今季NOAHが展開するケーブル編みのパターンは、アイルランド・アラン諸島を起源とする「アランセーター」がベースになっています。アランセーターが誕生したのは20世紀初頭と言われています。当時、アラン諸島の漁業基地に出入りしていたスコットランド人家族が、濃紺の縄編みセーター「ガンジーセーター」を持ち込みました。編み物を得意としていた島の女性たちがそれを見て、自分たちのためにと編み始めたのがアランセーターのはじまりです。特徴的な縄状の編み地には、それぞれの模様ごとに祈りや願いが込められていたとも言われています。
その後アランセーターは60年代初頭に某デザイナーブランドがコレクションへ取り入れたことをきっかけに、各界のセレブやファッションアイコン達がこぞって着用するようになり、ファッションアイテムとしての地位を確立していきます。日本では60年代後半から70年代にかけて“フィッシャーマンセーター”として広まり、プレッピースタイルを象徴する主要アイテムとして定着していきました。
Wool Fisherman Cardigan
フィッシャーマンニットを制作するにあたり、オーセンティックなプルオーバーのクルーネックニットではなくカーディガンを選びました。前を開けてレイヤードを楽しむのはもちろん、前を閉めればプルオーバーニットのようにも着こなせる、汎用性の高いデザインです。フィッシャーマンニットは白が定番と言われますが、アラン諸島のフィッシャーマンたちが好んで着ていたのはネイビーだったそう。こうした背景も踏まえ、今季のNOAHでは温かみのあるナチュラルと、深みのあるネイビーの2色をご用意しています。
Wool Fisherman Cardigan ¥49,500_BUY
Fisherman Beanie
今季はカーディガンと同様の素材を使用したニットキャップも展開しています。

















